業務内容
Hondaが10年後、20年後も世界中に「移動の喜び」を提供し続けるために、
今、私たちは「環境負荷ゼロ」という社会全体の壮大な目標に全社を挙げて挑んでいます。
モビリティの未来を左右する電動化(EV、FCEV)やカーボンニュートラル燃料の成否は、
間違いなく「材料」にかかっています。既存技術の延長線上ではない、
原子・分子レベルでの材料設計や界面制御によるブレークスルー。
それこそが、Hondaが今、無機化学、固体化学、物理化学、触媒化学、界面化学といった領域で
深い専門知を培ってこられた博士の力を不可欠としている理由です。
あなたの専門性は、アカデミアでの研究と地続きの形で、Hondaの最先端の研究開発に直結します。
1. 全固体電池の研究開発 全固体電池の実用化には、
高いイオン伝導性と安定性を両立する「固体電解質」の開発、
そして最大の技術的障壁である「電極-電解質界面」の精密な制御が不可欠です。
あなたの**無機合成(例:固相反応、水熱合成)**の知見は、
新規硫化物系・酸化物系電解質の物質探索と、量産を見据えた合成プロセスの最適化に直結します。
**結晶学(XRD, TEM等)**に基づく構造解析スキルは、
材料のナノ構造とイオン伝導メカニズムの相関を解明し、性能向上の指針を得る上で必須です。
**界面化学・分析化学(XPS, SIMS, EELS等)**の深い知見は、
抵抗の原因となる界面反応層を原子レベルで特定し、
その形成を抑制する界面設計(例:バッファ層構築)をリードするために求められます。
2. 再生可能エネルギー研究開発(e-fuel, 水素等) カーボンニュートラル燃料(e-fuel)の合成や、
クリーンな水素製造(水電解)において、その変換効率と耐久性は「触媒」が支配しています。
あなたの**触媒化学(例:担持金属、ゼオライト、光触媒)**のバックグラウンドは、
低コスト・高活性な新規触媒材料の設計と評価で中心的な役割を果たします。
有機金属錯体をプリカーサーとした**薄膜プロセス(CVD, ALD)**の経験は、
電極触媒の活性サイトを精密に制御した合成に応用できます。
**表面科学(吸着、反応速度論)**の知見は、触媒反応のメカニズムを深く洞察し、
従来の発想を超えた革新的な触媒プロセスを構築するために不可欠です。
※上記求人以外でもご経験にマッチする求人全てで検討させていただきます。
【探究心とキャリアパス】
配属先となる先進技術研究所や関連部門では、アカデミアに匹敵する、
あるいはそれを超える最先端の分析・評価設備(各種高分解能分析機器、シミュレーション環境など)が整っています。
「自由な発想」と「フラットな議論」を重んじるHondaの風土の中、ルーチンワークではなく、
世界が未だ解決できていない難題に、研究者として探究し続けることができます。
博士課程で培われた専門性、課題設定能力、論理的思考力、そして研究を遂行する力を正当に評価します。
全固体電池または再生可能エネルギー分野で、特定の材料系やプロセスの第一人者としてプロジェクトを牽引することを期待します。そして10年後、あなたの研究成果が搭載されたHondaの製品が世界中を走り、環境負荷ゼロ社会の実現に大きく貢献している。
私たちは、そんな未来を共に創る仲間を探しています。